Every Day Is Exactly The Same

https://blogs.yahoo.co.jp/roady_6 から引っ越してきました。最近は何かと忙しく放置気味。

2018年に観た映画ベスト&ワースト

今年劇場で観た映画は、たったの12本。上半期は、いつものペースでしたが、8月以降は、8月と10月に一本ずつ観たきり。
楽しみにしていたイコライザー2の県内公開は周南のみで、ボーダーライン:ソルジャーズ・デイにいたっては、県内公開なし(でしたが、2019年1月にシネマスクエア7で公開予定とのこと!!)と、観たい映画が映画館で観られない状態が続いています。
昨年、Amazon Fire TV Stickを購入してからは、レンタルビデオを利用することはなくなりましたが、このままだと、映画館からも足が遠のきそうです…

ベスト4
1. ウインド・リバー
FBI捜査官と地元のハンターが、先住民の少女を強姦殺人した犯人を追う実話が元になった評判作を福岡市のKBCシネマで鑑賞できました。
ジョン・バーンサルが出てきて、またお前か!て感じたけれど…メキシコ国境での深刻な麻薬戦争を描いた大傑作「ボーダーライン」の脚本家テイラー・シェリダンの監督作ということで、期待大でしたが観に行ってよかった。
とにかく、アメリカは広くて深いということを再認識。
映画評論家の町山智浩氏によれば、この居留地は鹿児島県位の面積があり2万人の先住民がいますが、警察官はたったの6人(その後、オバマ政権時に増員されたが、それでも36人)ということもあり、居留地では未解決の犯罪が多いのだとか。
こういった骨太の作品が、単館系でしか観られないことも悲しいですねぇ。

2.孤狼の血
韓国映画に十八番を奪われた、ヤクザ映画が東映で見事に復活!
昭和末期の広島県呉原市(呉市等でロケしており、まんま呉市です)を舞台に、役所広司がノー・コンプライアンスなマル暴刑事を演じきりました。
原作は未読だが、映画「県警対組織暴力」の影響をかなり受けた作品であり、昭和な劇中車や看板、自販機、小物など考証も十分。
役所広司の相棒を努めた松坂桃李が、ちょっと平成ぽいのが惜しかったかな。

3.アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル
当時(24年前か!)、大きく取り上げられたナンシー・ケリガンの豪打事件よりも、個人的には、靴の紐切れを審判にアピールするトーニャ・ハーディングの顔が強く印象に残っているわけですが、この映画を観ると彼女の印象が変わってきますね。
貧乏な家庭に育ち、毒親というのかヒドイ母親になじられ、夫はDV野郎。こんな重い話だけれども、当時のポップ・ミュージックにのせて、コメディタッチで描くので、観ていてプッとなる場面も多い。
特に、自称諜報員のアレには笑うしかなく、友達は選べよとしか言いようがない(コーチを除いて)ダメ人間大集合。
マチュアスポーツの闇を描いたという点で、アマレスを題材にした映画「フォックスキャッチャー」のことも思い出しました。

4.インクレディブル・ファミリー
原題はIncrediblesに数字が付くのみですが、1作目の邦題が「Mr.インクレディブル」から、今作は「インクレディブル・ファミリー」となったように、赤ちゃんの面倒や思春期の娘の世話を見る夫の苦労話のほかに、クライマックスは家族全員が団結するといった、より家族向きな内容になりました。
大好きだった1作目の007ぽい感じ、ピクサーなのにアダルティー(笑)な要素が減ったのは少し残念だけれど、14年間の技術進歩で映像は実写かと思うくらいになり、イラスティガールがますます魅力的になったのはうれしい。
難点を挙げると、敵が弱くて小物になったことかな。アメリカでは大ヒットしているらしいですし、今度は、あまり待たされずに次回作を観たいもの。
アイアン・ジャイアント」で注目されたブラッド・バード監督(その後、レミーのおいしいレストラン、ミッションインポッシブル ゴーストプロトコルなどを監督)ですが、いつの間にか60歳になっていてビックリ。みんな、歳を取るなぁ…

ワースト2
1.キングスマン:ゴールデンサークル
優等生になってしまった最近の007シリーズが捨ててしまった魅力(世界征服を企むスケールの大きい悪者、秘密兵器、お色気等々)にあふれ、また貧困家庭に育った主人公が師に出会って成長していく前作は傑作でしたが、いろいろとやり過ぎ感がある今作は凡作になってしまいました。
悪役を演じたジュリアン・ムーアがよかったのですが、その敵がそんなに強くなかったのも残念。
さらに、あのミンチ…監督の悪趣味が悪い方に出てしまって、ちょっとね〜

2.ミッション:インポッシブル/フォールアウト
前評判がイマイチだったので、かなり期待値を下げていったら、思ったよりは楽しめたけれども…。
シリーズ最高傑作である前作「ローグ・ネイション」と比べると、一番嫌いな2作目ほどでないですが、同じクリストファー・マッカリー監督とのコンビなのに、完成度はかなり落ちています。
さらに、上映時間がなんと約2時間半!
昔のアクション映画が、一番の見せ場でスローモーションにしていたものですが、この映画ではアクションシーンをやたらと長尺にしてダラダラと続きます。最後の作戦を筆頭に、いきあたりばったりで作戦が皆無ですし、もっと頭を使った解決策を見たいもの。

久々にパリ市内を激走する映画を見ましたが、劇中のクルマがみんな新しかったなぁ。実際、90年代のクルマって、もう走っていないのでしょうか。
カーアクションは、クロード・ルルーシュ監督作「ランデブー」を参考にしたらしいですが、古いBMWのシーンを除いて、それほどでもなく、やはりRONINとかボーン・シリーズ1作目と2作目の方のカーアクションが好きです。

ちなみに、クロード・ルルーシュの短編「ランデブー」は交通量の少ないパリ市内を、交通ルール無視で爆走する様子を車載カメラで撮影したもの。以前は、バカ高いDVDしかなかったけれども、少し前に発売されたブルーレイ版「男と女」に収録されています。