Every Day Is Exactly The Same

https://blogs.yahoo.co.jp/roady_6 から引っ越してきました。最近は何かと忙しく放置気味。

2016年に観た映画ベスト&ワースト

今年劇場で観た映画は、昨年と同じく16本でした。この本数で、選ぶのもナンですが・・・

ベスト
1.この世界の片隅に
原作者・こうの史代さんの作品は、以前に「夕凪の街 桜の国」が実写化されていて良かったんですが、今回はアニメということで、こうの史代のキャラが動く!
太平洋戦争中に、広島市江波で育ったすず(能年玲奈が声優をしていますが、好演でした)が呉市に嫁ぐわけですが、軍港と兵器工場があることで段々と空襲も激しくなり…というと、重い映画に思われるかもしれませんが、笑えるシーンも多いし、日常生活を丹念に描いているところは、その前に観たラサへの歩き方 ~祈りの2400kmとの共通点も。号泣はしませんでしたが、うるるときました。
広島弁も全開で、「やねこい」なんてセリフが劇場で聞かれるとは!原作の漫画も読みたいな(買いました)。

2. シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
アメコミ映画には食傷気味ですし、キャップ側とアイアンマン側に別れての仲間割れって、アベンジャーズ3なほ?「アベンジャーズ2」は駄作じゃったしねぇ…ということで、「アイアムアヒーロー」とどちらを観るべきか迷っていましたが、観て正解でした。
たくさんの登場人物が出てきて、ストーリーもぎっしりだけど脚本と演出がよくできていて、上映時間147分間もあっという間。ラストの展開も素晴らしく、次回作はどうなっていくのかと早くも期待をしてしまう。一番大切なものって、何かということを改めて思い出させてくれました。

以下、順不同
ブリッジ・オブ・スパイ
冷戦真っ盛り1950年代のニューヨーク。損害保険専門の弁護士がソ連スパイを弁護することになり、その成り行きから撃墜されたU2偵察機パイロット・パワーズとのスパイ交換交渉を壁建設中の東ベルリンで…という実話なのですが、つまらなさそうな予告編と違って、地味だけれどおもしろかった。上映時間は142分間もあったのに、あっという間で、さすがスピルバーグ
ナチ狩りのモサド工作員を描いた「ミュンヘン」が、公開当時のアルカイダとのテロ戦争を示唆していたように、今作はISとの問題を描いているように思う。

ヤクザと憲法
ヤクザも、普通ぽいのから、いかにもみたいなのもいて、割合フツーぽい組長がカジュアルな格好でひとりで繁華街を歩いていたりするので、都会に行ったときは気をつけようと思いました(笑)
暴対法ができてからの締め付けにも触れるのですが、難しい問題。なんで反社会的勢力であるヤクザ組織を放置しておくのかという根本的な疑問があるのですが、現状のほうが管理しやすいためらしいですね。
宮崎学氏の著書に影響されてヤクザになった元引きこもり君の将来が不安ですが、ソフト化されないだろうとの噂もあったので、観ることができてうれしかったです。

ワースト
1.殺されたミンジュ
大好きなキム・ギドク監督の作品ですが、最近は近場の劇場で公開されることもなく、宇部市で見た「絶対の愛」(2006年)が最後となっていました。
強引な展開もグイグイ見せていったり、寓話的な話が特徴なのですが、本作は空回りして完成度が低い。低予算なのか画面も安っぽかった。

2.X-MEN:アポカリプス
今度は80年代が舞台。ジーン達が「スターウォーズジェダイの復讐」を観に行って、3部作の3作目はダメだねとか言っていたので、1983年という設定か。ほかにも、パックマンとかナイトライダーとかが出てきます。
しかし、この新3部作?の3作目もビミョー。上映時間が約2時間半あるのですが、詰め込み過ぎでテンポが悪い。観ていて退屈はしないのだけど、う~ん。やはり、X-MENは2作目がベスト!

3.ジャック・リーチャー NEVER GO BACK
前作「アウトロー」が、70年代アクション映画の雰囲気たっぷりで大好きだったのですが、本作はフツーのアクション映画になっちゃった。
アウトローでは痛そうだった格闘シーンも、画面をチャカチャカさせているわけでもないのに、わかりづらいとことがいくつか…
監督:エドワード・ズウィックは、「ブラッド・ダイヤモンド」や「ディファイアンス」とか好きな作品も多いのだけど、アクションは不向きなのでは? 一定の水準には達していて、観て時間のムダではないけれど、アナクロ感たっぷりの前作から、万人向けになってしまって残念。